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院長コラム

「論語と算盤」

今年の7月から1万円札の顔が渋沢栄一氏にかわります。渋沢氏は「日本の近代資本主義の父」と呼ばれ、生涯に500もの会社を設立し、資本主義の発達に尽力して日本の経済の礎を築いた人物です。彼の書いた本に『論語と算盤』というものがあります。彼は論語を精神的な支柱としながら生涯をとおして「利潤と道徳を調和させること」を追求しました。『論語と算盤』のなかでは人生訓や処世術、人材育成から社会のあり方にいたるまでさまざまな観点から具体的で実際的なアドバイスや指針について触れられています。武士の世の中から近代的な西洋の文化を取り入れていった日本の激動の時代にうまれて社会に多くの影響をおよぼした人物の言葉には重みがあります。

京セラの創業者で150万部をこえるベストセラーになった『生き方』という本を書いた稲盛和夫氏は仏教をベースとしながら利他の精神こそビジネスの基本だと説いていて渋沢氏にも共通するものを感じます。

論語であれ仏教であれ偉人の教えであれ、いずれにせよ何らかの道徳的な指針をそれぞれがもって利潤の追求とともにバランスよく行わなければならないということなのだと思います。世の中をにぎわす不祥事を見聞きするにつけ、自らを戒める日々です。

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